yoppieのブログ

フリーランスエンジニア始めます

フリーランスのデザイナーとエンジニアについて考察

はじめに

フリーランスエンジニアとして活動を始めてから約1年と8ヶ月経ちました。
フリーランスエンジニアよりフリーランスデザイナーのほうが需要が小さい理由について最近考えることが多いです。
頭の中がパンクしそうになったので、記事としてまとめることで整理したいと思ったので書きました。
個人的な感想が多いので、あてにしないで下さい...

理由1 タスク化

新しいサービスの作成、サービスのグロースなど、人に何かを届ける場合エンジニアリング面の作業とデザイン面の作業が発生することが多いです。
エンジニアリング面とデザイン面の作業をタスク化する困難さに差があると感じたので、両面についてまとめます。

エンジニアリング面

実現したい機能や表示速度の改善など、数値として結果が現れる作業もあり、具体的である場合が多く完成形が比較的明確です。
相手にしている対象がシステムであるため、ミスがあった場合バグとして早く表に現れます。
よって、例え先が長い作業であったとしても、ゴールから現時点までを逆算して必要となるタスクを洗い出しやすく、タスクの完了条件も比較的明確であるため、業務委託であるフリーランスエンジニアに依頼しやすいです。

デザイン面

バナーの作成や画面遷移の作成など、受け手によって良し悪しが変わりやすく正解が分かりにくい作業が多いので、完成形が比較的分かりにくいです。
相手にしている対象が人であることが多いため、ミスがあった場合PV数といった数値やログを長期的に見ないとそのミスは表に現れないです。
よって、サービスの目的、ロードマップなどのビジネスレイヤーから現時点の作業まで逆算してデザインを作成する必要があります。
その逆算するプロセスで人の価値観などの抽象的な要素が入ってきやすいため、逆算する作業込みのタスク化(マニュアル化)は難しいです。
また、タスク化(マニュアル化)したとしても完了条件が明確でないため、業務委託であるフリーランスデザイナーに依頼しにくいです。

タスク化という観点の結論

作業の具体化 ミスの定義 ゴールから逆算
エンジニアリング面 容易 容易 容易
デザイン面 困難 困難 困難

まとめるとこうなり、デザイン面の作業はタスク化(マニュアル化)しにくく、ビジネスレイヤーに理解の深い正社員が担当することになり、フリーランスのデザイナーの需要はエンジニアより小さいのかなと思います。

理由2 作業内容の定義

エンジニアとデザイナーの作業内容の定義について考察します。

エンジニアが行う作業内容

システムの設計、実装、テスト、保守改善が主な作業ではないでしょうか。
サービスやシステムのプログラムに関わりのある作業がエンジニアが行う作業だと感じています。
ただし、CSSのコーディングやSQLを用いたデータ分析などはエンジニアが行う作業かどうかは微妙です。
しかし、組織の設計と役割によりますが、組織内でのエンジニアが行う作業に認識齟齬は少ない気がしています。

デザイナーが行う作業内容

主にビジネスレイヤーに近い作業内容をデザイナーが行うかどうかについて、認識の齟齬が多いと感じています。
例えば以下はデザイナーが行うべき作業でしょうか。

  • ペルソナの作成
  • ユーザーへのヒアリング
  • Push通知のタイミングと文言の検討

そもそもdesignという英語を直訳すると設計なので、デザインという語から想像できる仕事内容にブレがあります。

作業内容の定義という観点の結論

組織の設計と役割分担が綺麗に定義されていない場合、エンジニアの業務よりデザイナーの業務の方が委託する難易度は高く感じます。

理由3 システムとデザインとアート

僕の中でシステムとデザインとアートの棲み分けは以下です。

  • システム 相手が機械などの一定のルールに沿って動く物なのでロジカルな思考をもとに作る物
  • デザイン 相手(人であることが多い)を意識してゴールから逆算するロジカルな思考をもとに作る物
  • アート 相手(人)を意識せず自分が満足するために作る物

相手を意識せず(売上を意識せず)逆算もせずに作られるアートにはセンスが必要となります。
逆にデザインにセンスは必要ではないはずですが、必要となる場合があります。
ゲームのような創造性あふれるものを作る場合、売れるために相手を意識しつつ、アート要素であるセンスを盛り込む必要があります。
このように創造性あふれるものをデザインする場合、アート要素を盛り込む必要があるので、業務を委託することが難しくフリーランスのデザイナーの需要はエンジニアより小さいのかなと思いました。

最強のデザイナー

最強のデザイナーであればフリーランスであるかどうかに関係なく、企業が欲しがる人材であるという仮説のもと最強のデザイナーとはどんなデザイナーかを定義しました。

JさんとMさん

僕が出会った最強だなと感じた2人のデザイナー(Jさん、Mさん)を考察します。
あんまり関係ないですが、2人に共通している趣味は

  • 写真
  • 音楽
  • お酒
  • 映画

です。

デザイン以外のスキル

Jさんは、インフラ、バックエンドに強く、インスタの外部向けAPIの議論の会に呼ばれているほどでした。
また、PMとしてサービスにいろんな仕掛けを施し、ユーザー体験を向上させていたのが印象的でした。

Mさんは、フロントエンドに関する本書いたり、iOSアプリ開発もしていました。
また、OOUIというフレームワークでUIのデザインだけでなく組織デザインもしていました。
僕には難しすぎて理解できない領域です。

最強のデザイナーとは

JさんとMさんがカバーできる領域を図にするとたぶんこんな感じになります。 f:id:yoppiex:20210130211218p:plain:w200

僕が考える最強のデザイナーとは、以下の二つの条件を満たしている人です。

  • 利用しているAPIフレームワークといったプロダクトが依存している技術を考慮したデザインを提供できること
  • ユーザー体験を向上させるためにサービス全体、チーム全体をデザインできること

まとめ

  • デザインに関する業務のタスク化(マニュアル化)が難しい点
  • デザインの作業内容の定義が曖昧であることが多い点
  • デザインにアート要素を盛り込む必要がある業務が存在する点

上記の理由によりフリーランスエンジニアよりフリーランスデザイナーのほうが需要が小さいと思います。
しかし、エンジニアリングのスキルやマネジメントのスキルをあわせ持つデザイナーの場合、プロダクトやサービスの成長に大きく貢献できるので、あわせ持っていないデザイナーと比べて需要は一気に大きくなると思います。

余談

この記事を作成するにあたり、脳内のイメージと断片的な思考を集め、言語化することがとても難しかったです...
また、記事としてまとめる作業をする中で、言語化できなかった箇所があったので、理解不足だなと感じました。
アウトプット大事!